家事のプロが教える! “重曹”を使ったスッキリ解決法
梅雨時期は、お風呂場のカビが気になる人が多いかもしれません。カビで悩む前にお手入れをすることで、きれいな浴室をキープしませんか。
今回は、家事代行サービス「カジタク」を運営するアクティア株式会社のスタッフ・西田美保さんに、重曹を使ったお風呂場の掃除について教えてもらいました。
梅雨時のお風呂場はカビの温床!?
お風呂場は、家の中で最も湿気がこもりやすい場所。天井やパッキンのすき間、排水口まわりなどに汚れがたまり、カビが生えやすくなります。
お風呂場の汚れにはどんな種類がある?
お風呂場の汚れの原因は、意外にたくさんあります。
① 水アカ
水道水に含まれるミネラル成分(カルシウムやマグネシウム)が乾いて残った白っぽい汚れ。蛇口まわりや床、壁などに見られます。
② 鏡のくもり・ウロコ状の汚れ
水アカの一種。鏡やガラスにこびり付き、ウロコのように白く残ります。
③ 皮脂汚れ
人の体から出る皮脂や汗、アカがたまり、黒ずみやぬめりになります。
④ 石けんカス
・金属石鹸 白い粉末状の汚れ。水道水などに含まれるミネラル成分と石鹸が反応して出来ます。
・酸性石鹸 黒、またはグレーのベタベタした汚れ。石鹸と皮脂汚れなどが結合したものです。
⑤ カビ
ピンク色でぬめりのある「赤カビ」は、石けんカスや皮脂を栄養にして繁殖。赤カビを栄養分にして繁殖する「黒カビ」とは、セットといってもいいでしょう。
⑥ ぬめり汚れ
石けんカスや皮脂などが混ざり合って、菌が繁殖することで発生。赤カビが含まれていることも多く、排水口まわりによく見られます。
お風呂掃除に重曹がおすすめの理由
このように、さまざまな原因によって発生するお風呂の汚れやカビ。
市販の洗浄剤や漂白剤もありますが、実は、コスパが良く環境に優しい重曹でも、カビや水アカへの対策が可能です。その3つの理由をご紹介しましょう。
① 弱アルカリ性で、酸性の汚れに強い
弱アルカリ性の重曹は、皮脂・垢の汚れ、石けんカスなど酸性の汚れを中和します。また、イヤな臭いを中和する性質もあるため、汗や排水口のゴミによるニオイ対策にも効果的。
② 粒子が細かい
重曹は粒子が細かいため、研磨剤としてこすると汚れだけを落とし、素材を傷付けにくいです。鏡や床の水アカ、石けんカスのこすり洗いにおすすめ(ただしステンレスは傷が付きやすいため、使用を控えましょう)。
③ 発泡する性質がある
ぬるま湯で温めると、二酸化炭素が発生して泡立ちます。この泡の力で汚れを浮かせれば、落としやすいです。
カビや水アカに効果的!重曹ペーストの作り方
重曹をペースト状にすれば、浴室の壁やゴムパッキンなどに密着し、汚れに浸透しやすくなります。カビのエサとなる酸性汚れを中和してくれるので、カビの再発防止にも効果的。
「カジタク」おすすめの重曹ペーストは「重曹3:水1」の割合で混ぜます。浴室の黒カビが気になる場合は「重曹2:酸素系漂白剤2:ぬるま湯1」の割合にすると良いでしょう。
重曹ペーストを使ったお手入れ方法
汚れやカビには“ラップでパック”
重曹ペーストを汚れの上にまんべんなく塗り、上からラップをして密閉。4時間以上置いてから、スポンジや歯ブラシでこすりましょう。汚れが落ちにくい場合は、数回繰り返します。
水アカには“クエン酸スプレー”と合わせ技
水アカが気になる場所には、重曹ペーストを塗った後、市販のクエン酸スプレーを吹きかけるのもおすすめ。シュワっと泡立ち、汚れを浮かせて落としやすくしてくれます。約10分置いたら拭き取り、残りはシャワーで流しましょう。
湯船でまとめて!重曹でつけ置き洗い
洗面器やイス、お風呂のフタなどの小物も、使っているうちに汚れがち。そんな時は、重曹を浴槽に溶かした「つけ置き洗い」がおすすめです。
※残り湯が汚れていると洗浄効果が下がるため、汚れが気になる場合は新しいお湯で行いましょう。
1.お風呂の残り湯に重曹をカップ1杯ほど入れて、よく溶かします。
2.洗面器・風呂イス・お風呂のフタなどを沈めて一晩置きます。お風呂のフタは丸めず、できるだけ広げた状態で沈めるのがコツ。すき間に重曹水がしっかり入り込むことで汚れが落としやすくなります。
3.翌朝、軽くすすいで完了です。
まとめ
お風呂場は湿気・高温・栄養(皮脂や石けんカス)というカビにとって好条件がそろっています。重曹を使ったこまめな掃除習慣でカビや汚れを防ぎ、心地いいバスタイムをお過ごしください。
【取材協力先】
家事の宅配「カジタク」
イオングループとして、アクティア株式会社が提供する、家事代行サービスのブランド。
家事代行、整理収納、ハウスクリーニングなど、約70万件の家事サービスを提供してきた実績を持つ。