業務用のお客さま
業務用換気警報器
業務用のお客さまに、換気忘れをお知らせする「業務用換気警報器」を無償設置しています。
岡山ガスでは、平成22年1月から業務用のガス機器のご使用による一酸化炭素(CO)中毒事故を防止することを目的に、業務用厨房設備をお持ちの約1,900件のお客さまを対象に、「業務用換気警報器」の無償設置をおこなっております。
(設置対象のお客さまは、業務用の厨房内で当社が定めた機器をお使いのお客さまとなります。)
「業務用換気警報器」とは
業務用換気警報器は、ガス機器の不完全燃焼により発生した一酸化炭素(CO)が人体に重大な影響を及ぼす前に、空気が汚れていることを音声によってお知らせし、換気の実施を促します。
COHbとは?
一酸化炭素(CO)が赤血球のヘモグロビン(Hb)と結びつくと、一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)を形成します。
血中のCOHb濃度が上昇すると、酸素を体内に送ることが難しくなり、頭痛やめまいにはじまり、失神、昏睡、心不全等を引き起こす原因となります。
COHb | 症 状 |
---|---|
10%〜 | 軽い頭痛(特に運動時) |
20%〜 | 頭痛、側頭部の脈動(ズキズキ) |
30%〜 | 強い頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、歩行困難 |
40%〜 | 激しい頭痛、呼吸数、脈拍数増加 |
50%〜 | 失神、昏睡 |
60%〜 | 痙攣を伴う昏睡、心拍呼吸衰弱 |
70%〜 | 心不全、呼吸不全、死亡 |
UV2034を参考に作成
※業務用換気警報器にはガスの漏えい検知機能はありませんので、ガス漏れ検知機能をもった通常の都市ガス警報器の設置も併せておすすめいたします。
主な特長
- 特長1:業務用厨房の環境に適した警報器です。
- 血中の一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)濃度を推定することで、一過性の一酸化炭素(CO)の発生では警報を出すことなく人体に危険な影響を与える環境に達したときのみ警報します。
※ただし、2,000ppm以上の一酸化炭素(CO)を検知した場合はただちに警報します。 - 特長2:音声によるわかりやすい警報でお知らせします。
- ピッポッピッポッという電子音に加えて、「空気が汚れて危険です。直ちに換気してください。」という音声で換気忘れをお知らせします。
- 特長3:電池式で電源配線が不要です。
- 電池式のため、設置が容易です。省電力化により6年間電池交換の必要がありません。
- 特長4:故障や電池切れをおしらせします。
- 万一の回路の断線や電池の消耗をランプでお知らせします。
設置対象のお客さま
設置対象のお客さまは、業務用の厨房内で、「フライヤー」・「ゆでめん器」・「オーブン」・「蒸し器」・「パン焼器」等、当社が定めた14機種の業務用ガス機器をお使いのお客さまとなります。
こんなに怖い一酸化炭素(CO)中毒
ご注意
- 一酸化炭素(CO)は、無色・無臭で感知しにくい気体ですが、毒性は強力です。
- 手足がしびれて動けなくなることもあります。
- 重症になると、脳神経細胞を破壊したり、意識不明や死亡に至ることがあります。
- 軽い中毒症状は風邪に似ています。頭痛、吐き気、気分が悪いなどの症状を感じたら、ただちにガス機器の使用をお止めください。
参考:一酸化炭素(CO)の人体への影響
一酸化炭素(CO)の症状は、空気とほぼ同じ重さ(比重(空気を1としたときの重さ):0.967)で、無色、無臭、無刺激のため、見分けることが難しい気体です。私たちの身体は生きていくために酸素が必要で、呼吸することにより酸素は血液中のヘモグロビン(酸素を運ぶ物質)と結びつき身体に運ばれています。このヘモグロビンは一酸化炭素(CO)との結びつきが強く酸素の200〜300倍と言われています。このため、微量であっても一酸化炭素(CO)を身体に吸い込むと、酸素を運ぶ量が減るため身体が酸素欠乏状態となり、進行すると死亡に至ります。
一酸化炭素(CO)中毒症状
空気中における 一酸化炭素(CO)濃度 |
吸入時間と中毒症状 |
---|---|
0.04% | 1〜2時間で前頭痛や吐き気、2.5〜3.5時間で後頭痛がします。 |
0.16% | 20分間で頭痛・めまい・吐き気がして、2時間で死亡 |
0.32% | 5〜10分で頭痛・めまい、30分間で死亡 |
1.28% | 1〜3分間で死亡 |
(出典:日本ガス協会ホームページより)
軽い一酸化炭素(CO)中毒になると、風邪に似た症状が出ると言われていますが、ガス機器を使用中に脱力感や頭痛などの症状が出た場合や目がチカチカしたり悪臭を感じたりした場合は、ガス機器の不完全燃焼が考えられますので、ガス機器の使用を中止し、岡山ガスに点検を依頼することをおすすめします。