ブロック化と地震計
ガス供給停止区域を最小限に抑えるため、現在、地区ガバナからお客さま宅までの低圧導管網を30のブロックに分割しています。また地震直後に被災状況を判断するために、各ブロックには地震計を設置しています。
岡山ガスでは、国内LNG(液化天然ガス)基地よりパイプラインで原料となる天然ガスを受け入れ、築港工場および倉敷製造所の2箇所で都市ガスを製造しています。製造した都市ガスは、中圧導管で送られ、各地域にある整圧器(ガバナ)で低圧まで減圧し、ご家庭、オフィス、工場など、それぞれの用途に最適な圧力で都市ガスをお届けしています。
地震に強いガス設備で万一に備えています。
都市ガスを安全にお届けするために、地震時の地殻変動にも耐えられる溶接接合鋼管を使用しています。
球形ガスホルダーの球体の部分は優れた強度の高張力鋼を使用しているほか、基礎部分は強固な支持地盤まで杭を打ち込んで建設しています。また、接続される導管には可とう性配管を使用し、大地震にも十分に耐えられる設計です。
中圧導管から、ご家庭用の低圧ガスに減圧する各地区の整圧器にも耐震性の高いガバナを使用しています。
また、圧力等の稼働状況については遠隔監視システムにより常時監視しています。
新設導管については、地震に強く腐食の恐れがないポリエチレン管の敷設を進めています。埋設管として十分な強度をもつとともに柔軟性もあり地震や不等沈下に対しても強い特製を持っています。
大地震時には速やかにガス供給を停止し、二次災害を未然に防ぎます。
万一大きな地震が発生した場合に備え、導管網を細かくブロック化することにより、ガス供給停止によるご不便を最小限に抑える仕組みを整えています。
ガス供給停止区域を最小限に抑えるため、現在、地区ガバナからお客さま宅までの低圧導管網を30のブロックに分割しています。また地震直後に被災状況を判断するために、各ブロックには地震計を設置しています。
マイコンメーターは震度5程度以上の地震や多量のガス漏れを感知すると、自動的にお客さま宅のガスを遮断します。ご家庭のガスメーターは、ほぼ全てがマイコンメーターになっています。
※安全確認後、お客さまの簡単な復帰操作によりガスの供給を再開することができます。
各地区の地震計のデータを速やかに収集し、被害が想定される地区についてはブロック単位でガスの供給を停止します。遠隔操作で速やかに供給停止できるガバナ遠隔遮断装置の設置を進めています。
第1次緊急停止後に、被害状況巡回やガバナ監視システムの情報などから二次被害が予測されるブロックを追加停止します。
安全かつ速やかにガスの供給を再開します。
導管の復旧にあたっては、導管網の圧力シミュレーションができる圧力解析ソフトを使用し、安定してガス供給が再開できるよう復旧を進めていきます。
ガスの完全復旧までの間、救急病院・避難所等の公共性の高い建物には代替燃料による臨時供給ができるように「移動式ガス発生設備」を保有しています。また、行政などを通してカセットコンロ配布もおこないます。
岡山県をはじめとした各行政が実施する防災訓練に積極的に参加し、行政や各種団体との連携を図っています。
全社員を対象に毎年防災訓練を実施し、万一の場合に的確な行動がとれる体制を整えています。